悩みの原因は?
誰かに悩みを人に打ち明けたときに、「いつまでも悩んでいるのはよくないよ、早く元気になって!」と言われたことはありませんか?
「悩み」というと、孤独、苦しみ、悲しさ、寂しさ、不安など、とかくマイナスのイメージで捉えられがちです。
実は悩みには二重の構造があります。
私たちは何らかの原因があって悩むのですが、「悩むことはいけないことだ」という考えから悩んでいる自分にまた悩んでしまうのです。
でも、「悩む」とは本当にいけないことなのでしょうか?
作家の五木寛之は「心に悲しみ、不安、孤独を感じたとき、自分を卑下したり、がんばれと奮い立たせたり、はたまた楽しいことで気を紛らわせたりせず、深々とため息をついて、その気持ちに浸ることが大切である。人間はそのような気持ちを心の中に持ち、それをしっかりと見つめていきなければ真の喜び、幸せは得られないのではなかろうか。」と言っています。
また、ある生物学者が朝顔を綺麗に咲かせるための条件を研究したところ、朝顔に必要なのは温かい温度でも明るさでもなく、実は夜の冷たさと闇だったそうです。
私たち人間も大きく美しい花を咲かせるためには、心の闇が必要なのかもしれません。
孤独や不安、悲しみといった悩みを心に抱えるからこそ、深みが作られ、成熟していくのではないでしょうか。
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カテゴリ:コラム