心理カウンセラーに求められる資質とは?
カウンセリングの勉強を始めようとしている人から、「私は心理カウンセラーに向いているでしょうか?」という質問を受けることがあります。
臨床心理士や公認心理師と違い、心理カウンセラーは、職業の選択の悩みや人間関係の悩み、子育ての悩みなど誰でもが経験する人生上の悩みを対象とします。そのような中、心理カウンセラーに求められる資質とはどのようなものでしょうか。
- カウンセラーの仕事とは?
- 臨床心理士、公認心理師との違いは?
- 心理カウンセラーに求められる資質とは?
カウンセラーの仕事とは?
カウンセラーの仕事は、クライエントの悩みに対して答えを出すことではありません。
クライエントの悩みには一つの正解があるわけではありません。カウンセラーはクライエントの心に様々な角度から光を当てることで、その人の心に柔軟性を持たせていくのです。もつれた心の糸を解きほぐしたり心を整理する。その結果、クライエント自身が、自分の中から新たな答えを発見してくのです。
では、どうやって光を当てていくのでしょうか。
それには、一つの物事を、哲学的思考、社会学的思考、文化人類学的思考、宗教学的思考などで考えてみることです。
臨床心理士、公認心理師との違いは?
例えば、「会社へ行けない」というクライエントに対して、心理査定をし、疾患の有無を検討し、精神科医と連携して本人の中に原因を求めていくのが臨床心理士や公認心理師の仕事です。
それに対し、心理カウンセラーは「会社に行けない」ということをきっかけに「その会社へ適応することが果たして良いことなのだろうか」「日本では当たり前とされていることも、欧米だったらどうなのだろうか」「今の状態に意味があるとすればどんな意味があるのだろうか」「本当に求めているものは何か」などということをテーマに対話していきます。
そのためには、心理カウンセラーが色々な物事に関心を持ち、幅広く知っていることが重要になってきます。
心理カウンセラーに求められる資質とは?
そこで、心理カウンセラーに求められる資質とは
①好奇心が旺盛なこと
好奇心旺盛に、様々なことに関心を持ってチャレンジしてみることです。まずは「面白そう!」「関心がある!」ということに自ら飛び込んでみて自分自身が色々と体験することです。
②感受性が豊かなこと
そして、その様々な体験を通して、心を震わすことです。
その中で悩み苦しむことがあるかもしれません。でも、それは感受性が豊かな証拠であり、心理カウンセラーの資質としては大切な要素です。
ただ、勉強をする中で、心を整理することが重要です。
③勉強熱心であること
心が震える体験や悩んだ経験を、今度は「考える」ことに昇華することです。
カウンセリングは様々な理論や技法があります。
自分が今まで感じてきたことを理論として整理し、机上の空論ではなく、体験を通じた知識にすることが重要です。
「体験し」→「感じ」→「考える」。
このプロセスの中で、心理カウンセラーの人格的な厚みが作られるのです。
心理カウンセラーに求められる資質とはつまり、このようなプロセスを楽しむことができ、自ら成長したいという強い欲求があることなのではないかと思います。
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