子供の健全な成長とは?②~子供の心と脳の発達~
前回、「子供の健全な成長」について書きましたが、子どもの心が健全に成長するためには実は幼少期の親の関りが非常に重要になります。
なぜ幼少期が重要なのでしょうか?
心と脳の関係
「心」はどこにあるかと言うと、今は脳にあると考えられています。
私たちの色々な心の動きというのは脳の中の働きによってつくられるわけです。
大人の脳は平均で約1400gと言われていますが、生まれたばかりはわずか400gしかないのです。その小さい脳が3歳位になると1000gほどになり、そして9歳頃にはもう大人と同じ、1400gの脳が出来上がってしまうといわれています。
脳には大脳辺縁系という部分があり、ここは動物的としての本能的な欲求や喜怒哀楽などの心の動きを司ります。この部分は3歳くらいで作り上げられてしまうといわれています。
そして更に前頭野を含む大脳新皮質という部分があり、ここは、理性や知性、情緒などを司る部分なのです。この部分はだいたい9歳~10歳くらいで完成されると言われています。
人間と他の動物との違いはこの大脳新皮質の大きさにあります。
例えば、「あいつのことを攻撃したい」なんていう攻撃欲というのは動物が本能的に持っている欲求です。でも、人間が他の動物と違うのは、「人を傷つけてはいけない」なんていうように、それを理性で抑えることができるということです。この理性を司る部分が大脳新皮質の特に前頭野という部分なのです。
理性はどこでつくられる?
では理性はどこでつくられるのでしょうか?
それには親や教育者の躾が重要になります。
躾はこの前頭野の部分がほぼ完成する9歳ごろまでにきちんとしなければならず、その後になるとなかなか定着しないと言われています。
ところが日本の親は逆のことをしがちだとよく言われます。
小さいころは可愛い可愛いと甘やかし、子供が反抗期になってから必死に押さえつけようとする、でもこれは脳の観点から言ってもよろしくないのです。
「三つ子の魂100まで」この言葉は脳の観点から言うと一理あるわけです。
幼少期に体験したり見たり聞いたりしたことが、より豊富な人ほど、その後の人生に大きく役立ってくると言われています。
やはりそういう意味でも子供が健全に成長するためには、幼少期の環境というのはとても重要になってくるというわけです。
続きは次回に・・・
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