イライラが止まらない 原因と対処法
「些細なことにイライラしてしまう。」
「イライラしてヒステリックになってしまう。」
こんなことはありませんか?
誰だって、できれば心穏やかに過ごしたいと思いますよね。
ところが、感情はなかなか自分の意思の力ではコントロールできません。
イライラを抑えられず、そんな自分に自己嫌悪を感じてしまう。そしてさらにイライラする、という悪循環に陥ってしまうことも・・・
なぜ、そんなにイライラしてしまうのでしょうか。
また、どうしたら心穏やかに過ごすことができるのでしょうか。
- イライラの原因は?
- イライラの対処法は?
イライラの原因は?
①ホルモンバランスの乱れ
女性は特にホルモンバランスの影響を多大に受けています。しかもこのホルモンバランスは、常に安定しているわけではありません。
例えば排卵から生理開始までの間に起こるPMS(月経前症候群)や妊娠や出産時のマタニティブルー、閉経前後に表れる更年期障害などで不安定な状態になることがあるのです。
そしてその症状は身体的なものばかりではなく、気分の落ち込みやイライラなど精神症状となって表れることがあります。
②自律神経の乱れ
私たちが健全な心身でいるためには自律神経が大きな働きを担っています。
自律神経には交感神経(活動の神経)と副交感神経(休息の神経)があります。
交感神経と副交感神経はちょうどシーソーのようになっていて、交感神経が優位に働くと副交感神経の働きが弱まり、反対に副交感神経が優位になると交感神経の働きが弱まります。しかし、季節の変わり目や睡眠不足、ストレスなど様々な原因でこのバランスが崩れてしまうことがあります。
特に交感神経が優位な状態が続くと神経が過敏になり、さらに不眠やイライラなどが現れやすくなります。
③うつ病などの精神疾患や発達障害によるもの
うつ病などの精神疾患の症状の一つとして強いイライラが現れている、という場合もあります。
また発達障害があり、イライラを感じやすかったりコントロールしにくいという特性がある場合もあります。
④ストレス
仕事や人間関係などで思い通りにいかないことが続くと、私たちは誰でもストレスを感じます。実は適度なストレスは、ハツラツと生きていくための行動の源にもなるため必要なのです。ところがあまりにも多大なストレスにさらされたり、慢性的なストレスにさらされていると、ホルモンバランスや自律神経の乱れに繋がります。その結果、イライラが募り、とめられなくなってしまうのです。
原因は一つに限らず、これらの様々な要因が複合的に連鎖してイライラの原因になっていることもあります。
イライラの対処法は?
①のホルモンバランスの乱れや③のうつ病などの精神疾患や発達障害によるものについては場合によっては、婦人科や精神科、発達外来などの医師へ相談することが有効です。
ただ、どの原因であっても大切なことはストレスをうまくコントロールすることです。
ストレスをコントロールするにはいくつかの有効な方法があります。
①リラクセーション法を身に着ける
ストレスに対処するカウンセリング技法はたくさんあります。
代表的なものに、マインドフルネスや自律訓練法などがあります。
リラクセーション法を身に着けると、ストレスの緩和だけでなく、免疫力のアップ、内臓機能の調整、ホルモン系の調整にも大変役立ちます。
②受け取り方を変えてみる
ストレスには以下のような公式があります。
「ストレス状態=ストレッサー(刺激)×受け取り方」
つまり、同じような刺激にさらされても、それをストレスと感じるかどうかは、その人の受け取り方次第、ということです。
例えば、人に不機嫌な態度をとられて不快なとき、どんな考えが浮かぶでしょうか?
「相手は私のことが嫌いに違いない」と考えるのと「相手は嫌なことがあってただ単に不機嫌だっただけだ」と考えるのでは、その後の感情が変わってくるはすです。
何でもネガティブにとらえてしまう傾向がある人は、その受け取り方が感情に影響を与えて不快感を引き起こすのです。
「受け取り方(思考)」は自分の意志の力で変えられる部分です。
自分の考え方の癖に気づいて別の受け取り方がないか検討してみましょう。
③自分の課題と相手の課題を分ける
人間関係でストレスを抱えイライラしてしまう人は、往々にして相手へ多大な期待をしていることがあります。
「こうしてくれて当たり前、なのになぜやってくれないの?」
「普通はこうなのに、なぜこの人はできないの?」
など自分の期待や常識を相手に押し付けていないか点検しましょう。
心理学者のアルフレッド・アドラーは「課題の分離」が重要だと言っています。
自分の言動に対して相手がどう思い、どう行動するかは、相手の課題であって「こうしろ、ああしろ」という権利はない、それは相手の課題に土足で踏み入ってしまっている行為だ、ということです。
④適切に自己主張する
上記とは逆に、自分の課題に相手に土足手踏み入られることを許してしまってもストレスになります。自分には他の気持ちがあるのに、強い相手に逆らえずに言いなりになってしまうという場合は要注意。自分の本音に気づき適切に自己主張しましょう。
⑤イライラの底にある気持ちに気づく
アンガーマネジメントでは、「怒りは二次感情」だと言います。
イライラも実は同じです。「わかって欲しい」「寂しい」「不安だ」「焦っている」などの一時感情があり、それがうまく言語化できずにイライラになって表れていることがあります。まずは今一度自分自身に目を向けて何が自分をイライラさせているのか、その底にある気持ちに気づき処理してくことが重要です。
イライラなどの不快な感情を完全に無くすことは不可能です。
大切なのはイライラとうまく付き合っていく方法を身に着けることです。
カウンセリングを学ぶと自分の不快な感情のコントロール方法が身につきます。
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「フレネミーの心理」