心身症の原因と対応法は?

「ストレスのせいで胃が痛い」

このような経験は多くの人が持っているのではないでしょうか?

心と身体はつながっています。なので、心理的なストレスが身体に影響を与えるのは当然のことなのです。

ただし、誰でもがもっているメカニズムではあるものの、酷くなると様々な症状に悩まされ、日常生活に影響を及ぼすことも・・・。

病院に行ってもなかなか良くならなかったものが、ストレス要因が軽減したとたん、症状も落ち着いてきた、なんていうこともあるのです。

このように身体の不調の原因に心理社会的な要因が密接に絡んでいるものを「心身症」と言います。

今回は心身症の原因と対応法について解説します。

心身症の症状とは?

心身症の症状には様々なものがあります。

胃痛、胃潰瘍、過敏性大腸症候群などの消化器症状や、頭痛、肩こり、顎関節症、蕁麻疹、神経痛など、それ以外にもありとあらゆる症状が発症する場合があります。

これは器官脆弱性といって、先天的に弱い部分や既往症がある部分に症状が出やすいと言われています。

ストレスと心身症

ではストレスとは何でしょうか?

私たちは外部からさまざまな刺激を受けています。これをストレッサーと言います。

風船を指で押すとへこむように、私たちもストレッサーに対して防衛反応を起こしストレッサーを跳ね返そうとします。防衛反応とは交感神経を高め、ホルモンなどの内分泌を調整してストレッサーからの圧力を跳ね返そうとする働きです。ところが、ストレッサーからの刺激が強く防衛反応が機能しきれなくなると「不快なストレス」となるわけです。

また、同じ刺激を受けてもそれがストレスとなる人とそうでない人がいるのは、その刺激をどう受け取るか、ということが重要となります。

ストレッサーを変えることが現実には難しい場合、受け取り方を変えてみるのも一つの方法です。

心身症になりやすい性格傾向とは?

また、心身症になりやすい人には一定の性格傾向があると言われます。

それは

・人の顔色を気にしたり周りに適応しすぎてしまうタイプ

・自分の気持ちを抑えて自己主張できないタイプ

です。周りからは「良い人」と評価されている人が多いかもしれません。ただ、周りに気を配り過ぎ、自分を抑えた結果、自分自身がどう感じているかをつかみずらい「失感情」となってしまっていることがあります。

心身症の原因は?

このように、自分の気持ちを無視してまわりに合わせようとしすぎてしまい、無理を重ねた結果、身体の症状になって現れることがあります。

心身症の症状は、無視してきた自分からのSOSのサインなのです。もうこのパターンには無理がある、ということを症状が知らせているのです。

心理的に意味があって症状が出てきているので、薬などで症状を取り去ってもまた同じことの繰り返しになりやすいのはそのためなのです。

心身症の対応法

ではどうしたらよいのでしょうか。

症状が辛い場合は、心療内科などで薬を処方してもらい症状を緩和することが重要です。

ただ、繰り返す場合は、自分の心理的なパターンに気づき、パターンを修正することが必要となります。

具体的には、カウンセリングなどで自分自身の本音に気づき、自己主張の方法などを学び適切な形で自分の感情を表出することです。

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カテゴリ:コラム